読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

川瀬浩介|生きる。

或るロマンティストの営み

【5/27~6/5】川瀬浩介スタジオ横浜 @ BankART AIR 2016 オープンスタジオ開催

アート 音楽 日記 お知らせ

https://www.instagram.com/p/BEEVm4NrcoB/

帰ってきた【2ヶ月限定】川瀬浩介スタジオ横浜〈全景〉@ BankART AIR 2016 #BankARTAIR2016

 

ハンマーヘッドスタジオ 新・港区での2年間の活動を終えてから、さらにちょうど2年が過ぎたこの2016春、2ヶ月間だけの仕事場を、再び横浜に構えた。

 

これまで15年ほど、固定化されたインスタレーション作品を中心に発表してきたが、より高い自由度を求めて、いよいよ「自身で演奏できる作品を」──そう期して、今回、この場を設けた。初めて本格的に取り組むプログラミングに四苦八苦しながらも、日々、積み重ねられていく小さな小さな一歩に、今、微かな希望を見出そうとしている。

 

この歩みはきっと、未だ稚拙で取るに足りない出来事かもしれない。音楽でいえば、歴史上、既に数え切れないほど多く書き尽くされているピアノ曲を、この時代に新たに綴ろうとしているのか? 先人たちからは、そんな愚行に思われるかもしれない。だが、今ぼくが取り組もうとしていることは、「新たな手法の開発」ではない──手法の先にある「表現」とは何か? 「作品」とは何か?──そんな、解のない問いについて、日々、見つめることである。

 

そして同時に、とても重要な目的がある──介護者としての日常を保ちながら、どこまで自身の表現活動に挑めるのか?──社会問題化する介護離職…それは既に他人事ではなくなりつつある現状が、すぐそこに迫りつつあるのだ。「今日、何が起こるかわからない」という、誰もが隣り合わせにあるはずの「当たり前」のことをこれまで実感せずに過ごせた幸運を噛み締めながら、今はその逆に「明日、何が起こるかわらない」という現実に怯えている。そんななか、「創作という手がかりのない営み」にどこまでチャレンジできるのか? この先の歩み方を見つめるうえでのシミュレーションの一環としても、このレジデンスを位置付けている。

 

オープンスタジオに際して、特別新しい試みを発表する予定はない。表現や作品として完成させ、お披露目するつもりもない。「オープンスタジオ」の名のごとく、ただ、仕事の様子をご覧いただくだけになるであろう──目撃するその断片に、これから出逢うであろう出来事を予感させる何かをつかめたら…今はそれを、ただただ切に願うのみである。

 

しかしながらご安心あれ。代表作《ベアリング・グロッケン II》をスタジオに展示している。これを楽しむだけでも、ここに人生の貴重な時間を費やす意味が見出せるに違いない。

 

そして、この機会に見届けていただきたいのは、50組に及ぶ参加作家たちの挑戦だ。今ここに在るすべてのものたちと同様に、理想と現実の狭間で絶えず想いを紡ぐ彼ら冒険者たちの営み…それは、あなたの今を映す鏡となるかもしれない。

 

川瀬浩介

2016年5月7日 母と暮らす東京の自宅にて

 

BankART Artist in Residence OPEN STUDIO 2016

■ オープンスタジオ 5月27日[金]~ 6月5日[日] 11:00〜19:00 入場無料

 オープニングパーティ 5月27日[金] 19:00 ~ 一般参加費¥500

■ レジデンス期間 4月4日[月]~ 6月7日[火]

■ アーテストトーク@BankART Pub 19:00-20:30

  5.28[土] 5.29[日]6.3[金] 6.4[土]【注】川瀬浩介の登壇回は終了しました

 ※参加費は必要ありませんが、パブにてドリンクのオーダー をお願いします。

 

▶︎BankART公式サイトより公式情報

http://bankart1929.com/archives/800

▶︎レジデンス作家一覧

http://bankart1929.com/cms/wp-content/uploads/2016/04/AIR2016_2.pdf
http://bankart1929.com/cms/wp-content/uploads/2016/04/AIR2016_2.pdf

 

▶︎川瀬浩介スタジオの様子

https://www.facebook.com/kawaseofficial/

▶︎アクセス

BankART Studio NYK

〒231-0002 横浜市中区海岸通3-9

横浜みなとみらい線馬車道駅」6出口[赤レンガ倉庫口] 徒歩4分

http://www.bankart1929.com/access/

 

▶︎川瀬浩介《光を奏でる:Play A Light》(仮題)開発中の様子

【1】2016年4月21日〈ヘヴィなギターとランダム点灯〉

【2】2016年4月21日〈アンビエントなギターとランダム点灯〉

【3】2016年5月7日〈まわる〉

【4】2016年5月8日〈のぼる〉

【4+】2016年5月8日〈のぼる〉一部始終

【5】2016年5月10日〈まいちる〉

 

ブログ再開──これからのために

アート 日記

長らくお休みしていたブログを再開してみようと思う。

 

これまでの仕事を改めて紹介したい──ホームページをリニューアルしたことにもその目的はあったのだが、こうして今一度、自分が歩んできた道を再考することによって、これからの行方をみつめなおすことができるのではないか? そう期しているような気がしている。

振り返れば15年ほど、人知れず、静かに、創作に勤しんできた。始まりのときはもう随分と前の出来事で、のちに放ったそれぞれの作品についても同様に、そのときどんな衝動があって、作品を発表するに至ったのか? なかなか思い出せなくなってきている。

そこには大切な想いがあったはずなのに、キャリアを重ねるにつれ、何よりも尊い創作でさえも、「習慣化」「手段化」「義務化」「業務化」されてきてしまいがちになる。語りつくせなかったはずの「想い」をこの手に取り戻すために…もう一度、自ら「言葉」を綴ることによって、今の心象にどんな景色が映し出されているのか、みつめてみたい。

 

まずはデビュー作、《Long Autumn Sweet Thing》から振り返ることになるだろう。

Long Autumn Sweet Thing (2002-2003) – 川瀬浩介|KAWASE Kohske

 

川瀬浩介