《Humanoid LADY》太宰府 初日
2019年4月6日
《Humanoid LADY》
太宰府、初演──完遂。
演出・振付・出演;引間文佳
音楽:川瀬浩介
衣装:ひびのこづえ
DANCE THE IFUKU in Dazaifu | April2019 — Humanoid LADY 日時:4/6(土)・4/7(日) 14:00...
#ひびのこづえ #引間文佳 #川瀬浩介 #humanoidlady #ダンスザイフク #太宰府天満宮 #九州国立博物館
《Humanoid LADY》in 太宰府
2019年4月5日
《Humanoid LADY》──リハーサル
演出・振付;引間文佳
音楽:川瀬浩介
衣装:ひびのこづえ
DANCE THE IFUKU in Dazaifu | April2019 — Humanoid LADY 日時:4/6(土)・4/7(日) 14:00...
《piece to peace》間もなく初演!
2019年4月5日
《piece to peace》──リハーサル in 太宰府
演出・振付:アルトノイ(島地保武・酒井はな)
音楽:川瀬浩介
衣装:ひびのこづえ
DANCE THE IFUKU in Dazaifu | April2019 — piece to peace 日時:4/6(土)・4/7(日) 14:00...
静岡市イベント【七間町ハプニング】にて上演! ひびのこづえ×引間文佳×川瀬浩介《Humanoid LADY》
▶︎Humanoid LADY CCC ver.
日時: 2019年3月17日(日)15:00
出演・振付:引間文佳
音楽:川瀬浩介
衣装:びひのこづえ
▶︎ハプニングHumanoid LADY
*七間町ハプニングとチームHumanoid LADYのコラボレーション作品
日時 : 2019年3月16日(土) 19:00
2019年3月17日(日) 13:00
出演 : 公募選出による市民ダンサー
振付:引間文佳
音楽:川瀬浩介
衣装:静岡デザイン専門学校 ファッションデザイン科 学生
衣装監修:ひびのこづえ
場所:コミュニティホール七間町
〒420-0035 静岡市葵区七間町12-4 MIRAIEリアン
入場無料 (予約不要。直接会場へお越しください)
定員:130名 上演時間 :約40分
http://officesnodo.net/archives/670
#七間町ハプニング #ひびのこづえ #引間文佳 #川瀬浩介 #HumanoidLADY #パフォーマンス #contemporarydance #art #静岡デザイン専門学校 #HumanoidLADY #新体操 #rhythmicgymnastics
静岡市イベント【七間町ハプニング】にて上演! ひびのこづえ×浅沼 圭×高岡沙綾×川瀬浩介《Rinne》
日時:2019年3月15日(金)19時
2019年3月16日(土)14時
出演・振付 : 浅沼圭、高岡沙綾
音楽 : 川瀬浩介
衣装 : ひびのこづえ
会場:静岡市文化・クリエイティブ産業振興センター 多目的ホール(Google map)
〒420-0035 静岡市葵区七間町15番地の1
入場無料(予約不要。直接会場へお越しください)
ジャンル:コンテンポラリーダンス 定員:100名 上演時間 :約30分
3/15(金),16(土) Rinne(七間町ハプニング3公式) – Office Snodo Web
#七間町ハプニング #ひびのこづえ #浅沼圭 #高岡沙綾 #川瀬浩介 #Rinne #パフォーマンス #contemporarydance #art
【ひびのこづえ×島地保武×川瀬浩介《FLY、FLY、FLY》 2019年4月、福岡、水戸で上演決定!】
《FLY、FLY、FLY》
家族、人生、生命の循環を、渡り鳥である白鳥のイメージに重ねた本作。長い手足を巧みに用いた美しく不思議な動きで観客を魅了してきた島地保武。川瀬浩介が書下ろしたロマンティックな曲とともに、ドラマチックに描き出す。
〈上演情報〉
●「ダンス・ザ・イフク/太ンス宰府ク」
会場:九州国立博物館ミュージアムホール
日時:4月13日(土)・14日(日)14時〜 (※ひびのこづえ×ホワイトアスパラガス×川瀬浩介《WONDER WATER》との同時上演)
DANCE THE IFUKU in Dazaifu | April2019 — ◎ひびのこづえ コスチューム・パフォーマンス...
●アートセンターをひらく
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー
日時:4月20日(土)・21日(日)14時〜
創作と対話のプログラム アートセンターをひらく 第Ⅰ期|現代美術ギャラリー|水戸芸術館
#島地保武 #ひびのこづえ #川瀬浩介 #太宰府 #九州国立博物館 #九州国立博物館ミュージアムホール #ダンス #パフォーマンス #performance #theForsytheCompany #水戸芸術館 #flyflyfly
【セルフ・ライナーノーツ】川瀬浩介《A Small Hope》(2015)
【セルフ・ライナーノーツ】川瀬浩介《A Small Hope》(2015)
これは、本編公開を2週間後に控えた通し稽古のあと、
初めて全編を通して聴いたある関係者から贈られたこのうえない賞賛の言葉である。
その評価をいただいて、大きな責任を果たせた安堵の想いと同時に、ぼくの心中は複雑だった。
制作は、この作品に懸ける期待とは裏腹に、困難を極めていた
(その理由はアルバムのプレスリリースに記している)。
「新しい自分に生まれ変わる」
そう期して挑んだ試みは、完成してみると、何一つ新しいことはなかった。
──集大成──
前向きな言葉を選べば、このアルバムは、そう位置付けられる。
これまで蓄えてきたものをさらに洗練さるしか為す術がなく、
ぼくが期した「生まれ変わった自分」を僅かでも垣間見ることさえ叶わなかった。
しかし、後にアルバムを聴いていただいた方から届いた言葉が、
ぼくに新しい視点を授けてくれた。
「集大成が最高傑作だなんて、すごいことです」
このアルバムは、出来上がったその瞬間から、とても誇らしい仕上がりだった。
その揺るぎない事実を、当時のぼくを支配していた「過ぎるほどの謙虚さ」で
心の奥底へ封じ込めてしまっていたのだ。
アルバムは、ダンス公演のサウンドトラックとしてはありえないほど、
とても多くの皆さんに届けられることになった。
それこそが、このアルバムに与えられた勲章である。
2015年初演、そして2018年の再演を経た今、改めてじっくりと聴き返してみる──。
自ら、声高らかに宣言しよう。
「これがぼくの最高傑作!」
無論、次のアルバムがリリースされたら、次点に繰り下がることは触れるまでもない。
制作当時のことを振り返りながら、セフルライナーノーツを書き上げた。
音楽そのもののことより、記憶に残る各シーンのことについて多くを触れている。
──完成に至るまでのあらゆる想いが今、再び蘇ってくる──
制作にあたり、多大なるサポートをいただいた全ての関係者の皆様に、改めて感謝の意を──。
そして、ぼくに音楽という贈りものを授けてくれた母に、胸いっぱいの愛を。
アルバムを聴き返すたび、その気持ちを想い返せるのだから、
ぼくはこの宇宙で一番の幸せ者なのだと、今、改めて我が幸運を噛み締めている。
2018年11月28日
川瀬浩介
01. 青空楽団 1995(0:24)
作曲を開始するにあたり、イメージ共有のため最初に提出したサンプル曲集に収めた1曲。
タイトルからも分かるとおり、オリジナルは、1995年に作曲したもの。
つまり、《サーカス》初演から20年も前に遡る。
録音も、当時のまま。残っていたステレオミックスをそのままマスタリングして使用した。
「サーカス」というテーマをいただいて最初に浮かんだのがこの曲だった。
個人的にもこの不可思議な雰囲気はずっと記憶に残っていて、
いつか絶好の機会に登場させたいと期していた。
そしてついに、そのチャンスを得たというわけである。
ショー冒頭、「まっさかサまーカス」の世界に誘われるシーンに使用されている。
02. musica humanoide 1(3:31)
「異星からの生命体が人類の音楽を真似て作曲したとしたら」──。
そんな空想のもと考えついた〈musica humanoide〉シリーズ。
本作には、そのうち3作品が収められている。
この〈musica humanoide 1〉は、「1曲=地球一周の旅」をイメージして
次々とあらゆるジャンルの音楽を横断していく。
ショーでは、床面に投影された映像と照明、そして、
地底=Hell?からの眠りに目覚めたような
「まっさかサまーカス団」の奇妙な舞とのコンビネーションにより
この先の展開に期待感を募らせる、まさにオープニングに相応しい強いインパクトを与えた。
コンテンポラリーダンサーだけでなく、バレエ、新体操、大道芸といった
あらゆるジャンルのダンサーたちの身体能力の高さ次々にを垣間見れることにおいても、
実に見応え十分なシーンである。
03. CIRCUS - 〈まっさかサまーカスのテーマ〉 (2:16)
「ポップでキャッチーな口ずさめるテーマ曲を」──。
しかしながら、ただそれだけでは、この作品のテーマ曲である意味がない。
様々な能力を備えたダンサーたちの魅力を全開に楽しんでもらうために
面白おかしくチャーミングでありながら、それでいてスリリングなスピード感を期して、
楽曲は、4拍子~3拍子~2拍子~5拍子とテンポ/リズム・チェンジしながら展開していく。
「ディンドゥンダンドンダンディドン」「ドンディンダンドンダンドンディン」は、
逆さ言葉になっていることに加えて、メロディの音形も、順番を逆さに奏でた「対」になっている。
また、曲のなかで登場する三連符(トゥウィン・トゥウィン・トゥウィン)、
六連符(DA DA DA DA DA DA)、五連符(one two three four five)が
次のシーンのカウント代りになっていることにも気づくことができれば、
あなたもこれから、マニアックな音楽の世界に足を一歩踏み込むことができるだろう。
04. musica humanoide 2 (1:40)
〈musica humanoide〉シリーズその2──「レイユル」という謎の言葉が印象的なナンバー。
「逆さま」が作品のテーマのひとつになっていたことを思うと、この言葉は、まさか???。
軽快なリズムに乗りダンサーたちは休むことなく踊り続け、
終盤、サックスのリフが登場するシーンでは連続する側転を繰り広げる──
本人たちの談によると「最も体力を使うシーン」とのこと。
05. Skywalker(2:15)
サーカス学校出身の大道芸パフォーマー=谷口界の見せ場。
この上ないほど鍛錬られた肉体から生み出されるしなやかさと力強さで
彼の真骨頂である倒立、アクロバットを中心に、浮遊するかのような時間と空間を演出。
これは、その空間に寄り添い、時間の移ろいを支えるような音楽である。
06. Maze of Butterfly(3:49)
新体操出身ダンサー、浅沼圭と引間文佳によるデュオ。
サーカスのテント小屋を模した衣装を纏った二人がキュートに、ときに妖艶に魅せるシーン。
舞台上には、小道具として「蝶」のモチーフが登場。
蝶の舞に誘われるように、物語はさらに奥へ奥へと進んでゆく──。
まるで、「蝶の迷宮」に迷い込むように。
07. 青空楽団 2015 (3:39)
「調子外れの不思議な旋律を奏でる架空の楽団」──それがこの〈青空楽団〉のコンセプト。
本作冒頭に収録の〈青空楽団 1995〉から丁度20年後となる
2015年バージョンが、この〈青空楽団 2015〉である。
ここでは、女性ダンサーを魅惑するジゴロ役として異彩を放ったダンサー=宮河愛一郎の
役者心が存分に味わえる。本編では、雨音や風の音などの効果音に彩られ、演出が加えられている。
音楽は基本となるテーマの繰り返しであるが、
作り手のこだわりが展開ごとに聴ける構成となっていることに耳を澄ますのも一興だ。
幕開けは、モノラル音声。展開していくごとにステレオ音声~テンポチェンジと続き、
そして最後は、ラジオからの音のような効果を加えて、
「ズレ」というこの楽団の特徴を演奏だけでなく、音響としても表現している。
08. musica humanoide 3(1:31)
チームのなかで「うさぎ団長」と命名されていた、黒い頭と耳を持つうさぎのキャラクターが
新体操技を披露するシーンの音楽。
顔を完全に覆い隠した状態の仮面を被り、しなやかな身体性とその所作から、
「女性が踊っているのだろう」と思われていたようだが、
実際は、男性ダンサー=水島晃太郎が踊っていた。
音楽は、〈musica humanoide〉シリーズらしく、展開/ジャンル/時間軸とも
激しく飛び交う内容に仕上げられている。
この楽曲だけでなく、本シリーズは全て、稽古場で踊った映像記録に、
あとから音楽を作曲して完成させている(NHK教育〈踊る内臓〉で極めた手法)。
とくにこのシーンの音作りは細密に仕上げられたため、
「完全にシンクロさせて踊るのは困難では?」との懸念はあったものの、
上演では、初演~再演ふくめ、実に自然に踊りこなしていた。
その様は、まさしく「ヒューマノイド」そのものでだった。
09. Life in a mirage (10:15)
バレエダンサー=竹田仁美による妖艶でロマンティックな舞が堪能できるシーンのための音楽
(2018年再演時は、五月女 遥とのダブルキャスト)。
頭から足先まで、全身ミラーボール状態の衣装を身にまとい、
映像/照明からの光を全身でうとけ止めながらの舞は、
まばゆい星々の煌めきを会場全体に放つかのように映え、
作品中盤で最も印象的なシーンのひとつとなった。
オルゴールのなかの小さな世界から夢の中の空想の世界へ誘うような構成で音楽は展開していく。
その調べは、人の「無限の想像力」を表象するようにも聴こえる。
見えているもの、聴こえてくるもの──それを超えた世界を心に映し出すのは、
「人が育んできた想像力」だけが叶えてくれる。
「夢を見ているよう」──そんな感想をこのシーンではよく頂いたことを思い出す。
10. Calling (0:49)
作品本編シーンでは、前曲〈Life in a mirage〉に連続する形で使用されている。
闇の中にぽっかりと浮かび上がる光の入口──。
そのなかに飛び込んで、物語はまた別の夢の世界へと彷徨い始める。
己の選択なのか? 導きなのか? それとも運命なのか?
陽気なイメージの前半から打って変わって、
続く後半から、物語の核心が次々に押し寄せてくる。
11. tonton(1:32)
作品後半の幕開け──。
こから、続く〈you and me〉~〈Unchained〉までは、
本編のなかで楽曲そのものが大胆にコラージュされ、
様々な効果音と重なり合いながらシーンが演出された。
そのなかで唯一、この〈tonton〉だけは愉快なテイストでまとめられているが、
このシーンがきっかけとなり、作品の本質へと観客を誘っていく。
12. you and me (1:44)
戦闘機が飛び交う音──演者が発する生声──爆撃音を模した数々のノイズ──。
赤色に染まる空間のなかで、ダンサーはもがき苦しむ様をみせていく──。
初演された2015年のとき以上に、2018年の再演での改定された演出は、とくに見応えがあった。
「語られぬ物語」──作品は、鑑賞者の心を映す鏡。
ご覧になった皆さんが何を想うのか?
それぞれのなかに浮かんだ心象が、すべて。
13. Unchained(3:21)
本編中では、コラージュされてかすかにしか聴こえてこない音楽。
ガムランの音からイメージされる通りの「神聖な清らかさ」を狙ったもの。
耳を澄ます──大切なこと、忘れてはいけないことは、
静けさのなかにあるのかもしれない。
14. jorro(3:08)
森山開次作詩による「ジョウロの歌」。
本編シーンでは、森山開次のソロのための音楽として使用されるが、
実際の上演では、この曲の伴奏部分のモチーフを組み合わせてコラージュさせた
アンビエントな曲として披露されている。
歌は、ソロを踊りきったあと、森山開次本人によるア・カペラで歌たわれた。
ぼく自身には、この物語に隠された詳細なストーリーは共有されていない。
しかし、この歌からそれが何なのか、想像することはできる。
無論、それがすべての解であるはずもないのだが…。
15. Sphere In Chains (3:46)
すべてを飲み込む巨大な暗黒雲が登場するシーン──
ここには往年の怪獣映画の音楽のようなテイストが似合いそうだ──
その狙い通りに仕上げた1曲。
ブラス、ウッドベースによる叫びのような重厚なテーマ、フルートのハーモニクス奏法、
耳を射すノイズ、まるで獲物を飲み尽くし消化していく様を模したような音…
すべての組み合わせで、奇怪さを音楽で演出している。
タイトルは、「囚われた生命」をイメージして言葉を選んだ。
16. Tiny Little Thing(3:05)
「大切なもの」──それはまさに「Tiny Little Thing」。
この宇宙でたったひとつの関わりと命の連なり。
17. A Small Hope(13:13)
ラストシーン──。「小さな希望」と題したこのアルバムのタイトル曲。
闇に包まれた世界が、ジョウロの水で浄化され、
床面に投影された青空の映像の上で、ダンサーたちが次々に舞う──。
鈴の音に合わせ、雲が砕け散り、それとコンビネーションをみせるかのごとく、
3人の男性ダンサーの踊りが連なっては離れ、離れては連なりを繰り返し、コンタクトしていく。
ハープの音色が聞こえ出すころ、新体操ダンサーが手にした白いリボンの舞が始まる。
そのリボンの軌跡は、飛行機雲のようでもあり、風がなびく様のようでもあり…
そこにバレエダンサーが加わり、静かで清らかな空気を会場全体に満たす。
叙情的なギターの調べが、この曲前半のハイライト。
それを受け止めるかのように、穏やかに厳かに女性ダンサーたちの舞が続く。
実際に存在するのか? それとも空想のなかに棲むのか?
ピエロはその舞を見届けながら、勇気を振り絞って、空に掲げられた橋を渡り──。
祈りを込めた歌──それは、この物語の終幕の調べ。
空に吊るされたサーカスのテント小屋を模したバルーンが舞い降りてきて
ピエロがそれを身にまとう。
ラストは、この物語のキーパーソンでもある、ライオン/ジゴロ役のダンサー=宮河愛一郎と
ピエロ=森山開次によるデュオ。
光の中で、強く激しくぶつかりあいながら、その互いの存在を確かめあうように戯れていく。
終幕──そのとき打ち上がる刹那の花火から、人は何を想い浮かべるのだろう?
18. CIRCUS - Finale(2:23)
カーテンコールのための音楽。〈まっさかサまーカスのテーマ〉のリミックスバージョン。
息を飲むシーンのあとに続く暗転後、実に晴れ晴れしい気持ちにさせてくれる1曲。
内輪話になるが、本公演終了後、オールスタッフの皆さんに向けた、非公開バージョンも存在している。
その名は、〈おつかれサまーカス〉。
客だしを終え会場がクローズになったあと、撤収の始まりと共に「ひっそり」と場内に流れている。
19. jorro - quiet [Bonus Track] (3:21)
ジョウロのインストルメンタルバージョン。
この曲をベースにして、本編での森山開次ソロの音楽を再構成した。
こうして振り返ってみると、改めて痛感させられる。
ダンス公演に限らず、大人も子供も一緒になって楽しめる作品が、
歴史上どれだけあっただろうか?
子供は素直に、全ての要素に反応していく──
ライオンや鳥、うさぎが登場すれば、そのチャーミングさに笑顔を浮かべ、
暗闇に包まれれば、自ずと恐怖や危機を覚える。
大人は一体いつから、闇を恐れなくなったのだろう?
そこには何か、危険が潜んでいるかもしれないというのに…。
無垢な子供たちだけが、そのことを今も信じて疑わないのだ。
大人は、育んできた想像力を総動員して、
語られることのないストーリーに耳を傾けていく。
そして浮かび上がる心象風景が、自分自身に問いかける──
──忘れかけていた大切なことについて──
大人は、子供には味わえない時間を、心のなかで味わっているのである。
特別な能力を備えた表現者たちが集結し完成されたこの作品は
何度も再演が果たせるほど容易な内容ではない。
それは観ていただいた方なら十二分にご理解いただけることであろう。
現代舞踊の演目として、再演が果たされたこと自体、奇跡的な出来事なのだ。
さて、この次は、いつ皆さんと再会することができるだろうか?
それはもしかしたら、今夜、あなたの夢の中で果たされるかもしれない。